2018年6月29日金曜日

エッセイ夜明け

文化服装学院(東京)の図書館は立派で、

僕はこれに惹かれて文化を選んだ経緯がある。


いろんなジャンルを読み漁ったけど、

テキスタイルに関してNO.1にオススメするのは、


皆川魔鬼子さんの「TEXTURE」



Box型のどデカイ本。

まず、本好きにとって、デカイ・オモイというのは夢なのです。



中には、1980年代イッセイで使用された実際の布と解説、

 テキスタイル写真集、布製色見本など超豪華な情報が詰まっている。


僕が特に感心したのは、


色見本の一つ一つに対する皆川さんの思いが綴られているところ。


体験の中で感じた色の解説がなされている。(もうぼんやりしか覚えてないが)




この色が美しいと感じるのは、ただその色が美しいのではなく、


それを見る自分、の中で起こっているオーバーラップした部分の美しさなのだと思う。



色が心理と密接に結びついているからこそ、

色を突き詰めていけば、自己に出会う。


 自分にとっての色というものを真剣に考えることも時には大事なのかも。






僕が一番好きな景色は、リーマン時代に見ていた”夜明け”。


毎週月曜は、朝5時半ごろ家を出て車で会社へ向かっていた。


ベットタウンを抜けるときの、おそらくまだみんな寝ているマンションの灯を横目に、


夜が明けるか明けないかぐらいの空。


ここがずーっと焼き付いている。


夕暮れにはなくて夜明けにある色、それが僕にとっての「白」。



月曜朝ミーティングでの長〜い説教やら今週起こるだろうトラブルやら、


ほぼ悪いことだらけのスタートを受け入れて尚、


頑張ろうと思わせてくれる色なのです。

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